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コレクション: 『軍法極秘伝書』

軍法極秘傳書 - 翻刻

軍法極秘傳書 - ページ 134

ページ: 134

翻刻

【右丁】 により。寄手(よせて)くたびるゝものなり。又城中人 数(じゆ)多(おほ)く。兵粮(ひやうらう)とぼしきと聞(きく)時はやくせめず。 日ををくり廻(まわ)りをかごみあひしらふべし。粮(かて) つき己(をのれ)と落(おち)。降参(かうさん)もするものなり。されども 油断(ゆだん)をし。ばくちさま〳〵あそび事を専(せん) にしぶらめく時。城より夜討。又うしろまきの たすけなともあるならひなり 《箱:第十二》 矢(や)ぶみの事 ▲矢文(やふみ)射(いる)事。いづれの道(みち)にもするものなり。 敵方(てきがた)の諸卒(しよそつ)へ一 礼(れい)のためもあり。其 文(ふみ)に曰(いはく)。 【左丁】 今度よせ来る事。敵将(てきしやう)の悪行至極(あくけうしこく)の故(ゆへ)。 敵(てき)の万民諸卒(ばんみんしよそつ)に至(いたつ)て。難義愁惑(なんきしうわく)の由(よし)悪(あく) 将(しやう)を討(うち)。其民(そのたみ)の急(きう)を救(すくふ)べきためなり。しよ せいにいきどをりなし。城中をひらかるゝ 輩(ともから)は。当家(たうけ)忠節(ちうせつ)なり。賞禄(しやうろく)うたがひ有べか らずと書(かき)て。敵城(てきじやう)の役所(やくしよ)〳〵へ。七八 通(つう)も射(い)ら るべし。然時は。城の人 数(じゆ)一 同(どう)せず。妻子子孫(さいししそん) のためをおもひ。城中の謀(はかりこと)よはくなり。互(たがひ)に 心をあわせぬなり。偽(いつわり)の矢(や)ぶみには。敵方も 結句(けつく)さげすむにより。悪事(あくじ)あるものなり。