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【右丁】
かげをもちひ。身上に相応(さうわう)たるべし
《箱:第十三》 人 質(じち)の事
▲籠城(らうしやう)の時。一味(いちみ)籏(はた)下の枝城(えだじろ)より。たしか成
人 質(じち)とる事尤なり。其人じちにゆだん
せず。二三の丸のよき地形(ちかた)に。二 階作(かいつく)りの長(なか)屋
をこしらへ番(ばん)を置べし。もし手立(てだて)に人 質(じち)
を渡し。城中に火を付うら切(ぎり)する事有
べし。され共人 質(じち)をば随分(ずいぶん)ねんころにい
たはるなり。左様人にたのもしければ。弥々(いよ〳〵)
諸卒(しよそつ)もふかみいる。又城中のあしよは。老(らう)人。
【左丁】
やくにたゝぬ食(ごく)つぶしとて。そさうにする
事有へからず。もしその道(みち)たがふ時は。諸
卒見かぎり。頓而(やがて)敵方(てきがた)へ内通(ないつふ)をし。城中の
滅亡(めつばう)うたがひなし。つゝしむべし
▲《箱:第十四》 寄手(よせて)矢(や)ぶみの事
其 文(ふみ)に曰(いはく)。内々 約諾(やくだく)のごとく。此方よりせめ
懸(かく)る時。かならず手合(てあはせ)せらるべし。いよ〳〵
かへり忠(ちう)いたさるゝにおゐては。賞禄(しやうろく)望(のそみ)に
したがふべしなど書(かき)て。城中(しやうちう)の長臣(ちやうしん)たれ
人へとして。其臣(そのしん)の役所(やくしよ)へは射(い)ず。外(ほか)の持口(もちくち)へ