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【右丁】
おこすなり。城将(しろのしやう)愚(ぐ)なれば。是を誠(まこと)にして
殺(ころす)か。又 城中(じやうちう)其 臣(しん)に心ををき。ものごとにうた
がはしく成(なり)。評義(ひやうぎ)かたまらぬものなり。二心(ふたごゝろ)
のもの城中(じやうちう)にあらば。敵もいよ〳〵隠密(をんみつ)し。
相図(あいづ)相違(さうい)なきやうにとあるべきを。矢(や)ぶみ
にあらはし。城中へしらせらころさする馬(ば)
鹿(か)はあるべからず。又 城持(しろぬし)もなど偽(いつはり)としら
ざらんや。たとひ誠(まこと)なりとも偽(いつはり)にもてなし。
其臣を馳走(ちそう)し。諸卒(しよそつ)のあやぶみなき様
にするを良将(らうしやう)といふなり
【左丁】
《箱:第十五》 兵粮(ひやうらう)つきたる事
▲城中 粮(かて)つきたるには。松のあまはだを日
ほし。其あまはだ壱 斤(きん)。人参(にんじん)壱 両(りやう)。白米(はくまい)五合。右
三 種(しゆ)粉(こ)にして丸(まる)め。さてせいろうにてむし。
是を人十五人にあたゆる時三日はつゞくなり。
又水とぼしき時は。城へ横穴(よこあな)をほり水をと
る事尤なり
《箱:第十六》 敵(てき)穴(あな)をほり入を知(しる)事
▲敵(てき)かねほりをいれて穴(あな)をほりいる事あり。左(さ)
様(やう)のためこゝろもとなき所には。大きなる