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【右丁】
右(う)を細々(さい〳〵)見隠(みかく)し。勢をうかがふは。空(そら)にげ
の敵なりとこゝろえべし
《箱:第八》 敵の鑓前(やりまへ)を見る事
▲敵の先手しづまり。跡勢(あとせい)はどよめき。さき
勢をあつくし。鉄炮(てつはう)を段(だん)々に立(たて)鑓(やり)をふせ。
籏(はた)の手をそろへて諸道具(しよだうぐ)を立堅(たてかた)め。人
数(しゆ)くばりの体なるは。追付(をつつけ)鑓(やり)をあはす
べき覚悟(かくご)なり。先手どめきて跡(あと)しづ
かなるは。敵先手の備(そなへ)いまだかためざるゆ
へなり。か様の時を見合(みあはせ)。味方(みかた)すゝむる事
【左丁】
専(せん)なり。もし敵 武略(ぶりやく)のため。先勢(さきぜい)をどめか
せ。もめるやうに見するもあり。されども籏(はた)
すこしもさはがぬなり。又敵の勢 口上(こうしやう)の
分(ぶん)きこえぬ。声敗北(こゑはいほく)のさう味方吉事也
《箱:第九》 敵の人数(にんじゆ)つもる事
▲敵の人数一 備(そなへ)〳〵を。味方の一 備(そなへ)ぎりに引
合てつもるへし。山どりの勢は。目にたち
大 軍(ぐん)に見ゆるなり。山ぎは山あひ谷(たに)ぞこ
の勢は。大 軍(ぐん)も小勢と見えん歟(か)。又 知(ち)
行高(けうたか)にてつもるに。かならずしやくし丈(ぢやう)