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【右丁】
▲鉄炮(てつはう)大将は。敵あひを見さだめ。遠近(えんきん)二
町のうちをうたすべし。遠(とを)き時は。玉役(たまやく)も
すくなく。玉薬(たまくすり)のついへといひ。ことに足軽(あしがる)
草臥(くたひれ)はて。目(め)もくらむものなり。又鉄炮う
ちやうの事。はらうち。はさめうち。まは。
しうち。かさねうち。ひらきうち。五様(いつやう)也。
敵廻(てきまわ)しうちにする時は。味方(みかた)ははざめ
うち。とかく敵と打様(うちやう)をちがゆる事尤なり
《箱:第十一》 軍前(いくさまへ)鉄炮(てつはう)の事
▲段々(たん〳〵)に鉄炮を置(をき)。敵あひ二町のうち外(そと)を
【左丁】
見合。三十間すゝみいで。鉄炮四 段(だん)に立堅(たてかため)。
前(まへ)三 段(だん)を折(をり)しかせ。跡(あと)よりもたちならび
打(うち)はらひ。前(まへ)へわたし薬(くすり)をこむ。三 段(だん)めうち
はらひ。たゞもの右之次第に打(うつ)時。前(まへ)一 段(だん)
はうつへからず。此うちやうにて。行義(げうぎ)よ
くすきまなき打様(うちやう)なり。右これをかさね
打といふ。又鉄炮三十 挺(てう)ほと一手にして。段(だん)々
に跡(あと)へ備(そなへ)。これも敵あひ二町を見。さきの鉄
炮うちはらひ。右と左へ十五 挺(てう)づゝひらき。
其内 薬(くすり)ごみをし。此ことくに跡(あと)々もうた