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【右丁】
返(かへ)しに引とり。細々(さい〳〵)地前まで引よせ。さくざ#1
はの弓(ゆみ)鉄炮(てつはう)にて打(うち)たてん。又 追(をい)来るには。敵
の先手(さきて)。備(ぞなへ)なかばは乱(みだる)べし。其時味方の先
手かけ出し利弱(りよは)くははやく引とり。利あらば
二 陣(ぢん)横鑓(よこやり)もかけ合(あわせ)追立(おつたつ)べし。いよ〳〵敵
みだれは。後詰(ごづめ)千四五百には。備(そなへ)をつよく
かためさせ。籏本(はたもと)はつゝひてかけ。先手(さきて)二 陣(ぢん)
に力(ちから)をあはせ。是非(ぜひ)とも互(たかひ)の籏本(はたもと)と。籏本(はたもと)
の勝負(せうぶ)尤なり。味方めてにならば。早速(さうそく)
引とり。日 暮(くれ)の一 利(り)を望(のぞみ)。敵引いろになる
【左丁】
ならば。追討(をいうち)か夜討(ようち)の。方便(はうべん)歟。右小勢第一の
ならひなり
《箱:第六》 横鑓(よこやり)の事
▲軍(いくさ)第一の手立(てだて)は横鑓(よこやり)なり。たとへば横鑓(よこやり)三
段(だん)に置時。先手(さきて)の横鑓(よこやり)は。一町五たん左右へ引
しりぞき。中備(なかそなへ)の横鑓(よこやり)は一町左右。籏本(はたもと)の横(よこ)
鑓(やり)は。四五十間左右へ引しりぞき置なり。武(ぶ)
略(りやく)名意(めいい)の備(そなへ)には。いくところにも横鑓(よこやり)隠(かく)し
勢(ぜい)を置。敵(てき)おもひもよらぬ地(ち)よりかけいだし。
ゆきあたらする事尤なり