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【右丁】
《箱:第七》 互(たがひ)によき地形(ちかた)の事
▲敵(てき)に先をせられずして。味方はやく備を
立。山まだ敵は備ざる其さきに押(おし)かゝるに。
かならず先勝(せんがち)の利あるべし。又うちあひ〳〵
戦(たゝかふ)に。もし先手軍(さきていくさ)に利をうしなひ。味かた
の籏色(はたいろ)あしく共。二三の備(そなへ)。鼓(つゞみ)うつてをし
かゝり。後陣備(ごぢんぞなへ)をかためなば。大利ある事 疑(うたがい)
なし。さて右の子細(しさい)は。敵勢(てきぜい)高名(かうみやう)のものは。首(くび)
実検(じつけん)のためとて籏本(はたもと)へおもむき。又 手負(てまけ)
もあり。其外利にのり。おもひ〳〵にかゝるに
【左丁】
より。敵の先手(さきて)そろはす備(そなへ)をみたす。其時味
方二の目にてもてかへせば。敵 敗軍(はいぐん)する也
《箱:第八》 敵かけ来る事
▲遠(とを)くかけ来る敵は。無功(ぶこう)第一のものなり。味方
籏(はた)をすゝめ。鑓(やり)さきを揃(そろへ)。敵の来るに目(め)を付
て。一度にさつとかゝるべし。利有事 当前(たうせん)
なり。然(しかる)時も。総勢(そうせい)みだして。おつたつる事
あるべからず。後陣(こぢん)は備(そなへ)をかたくして。位(くらい)を
見る事尤なり。楠(くすのき)が伝(てん)に曰(いはく)。敵あひ六町に
して五町を敵来り。今一町あらん時 鼓(つゝみ)うつ