翻刻
諸方色々啌【嘘か】も誠もなく申唱へ頓と夜ハ明し昼ハ寝て暮す
世の中恐ぬ者なく追々地震も小く相成候へば又〻盗賊多
焼出され家に打たれ【右にし脱カ】者貧のかなしさにこそ〳〵盗賊多く出
来誠に油断昼夜いたされずま事【右に誠にカ】〳〵大難義の世の中恐
入申し候閏七月十日岐楚地大水にて大木当地浜へ流出し拾に行く
者沢山猟師抔は舟にて行申候處植木生木雑木大木根引なか
ら又ハ折れちきれ流れ出大変の處尾の犬山辺水入家を流し誠に
当年天変多神佛を祷より外なし
一 嘉永七年十一月三日夜大寒剛四日冬至四日朝五ツ半時大地震崩
家三四軒築地下新町邊地割れ水【右にを】吹出し大変四ツ半時浜方津浪
大高汐にて大変志州熊野邊嶌々家流多五日昼七ツ時又〻
地震西南方黒雲見へ大雷鳴其夜五ツ時又〻地震東北の方大
雷鳴五日大阪大津浪同日關東大津浪東海道筋大津浪二丈余
高汐家蔵流亡し誠に天地崩るゝ様生たる心地なし仮宅
寒気剛時節御太平之世の中天変地変ハ【右にのか】難神佛より外願
事無之六月十一月毎度地震京地ハ少地震あ倉川ゟ北桑名辺
地震にて十二月安政改元