みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

地震前兆集 全 - 翻刻

地震前兆集 全 - ページ 22

ページ: 22

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と響き渡りて大なるなゐ震出たりされば家の大小をいはずゆり うごく事風恙なき日船にて海をわたるかごとく塁の上さへ歩 みかねたりとみにもふるひやまずして家のなる音いはん方なく 恐しければ皆一とまとゐまとゐして或ハ打臥なとしてあるに 燈火をさへゆり消し又倒などしければ女童は泣まどひた だ神仏の御名を唱ふるより外なし漸く明かた近くなりて 少し穏しく成ぬるにぞ人々生出る心地セしに又強く震など しも朝の五ツ時迄におよそ三十五六度に及べりあくる十五日 もきのふに替らず空晴たりしかど猶ふるひやまずして暮る まで長短強弱はあれど十五六度に及ひぬ抑此浪花になゐの うれひかく数多く時を移すこと昔より聞もつたへず宝永 四年十月四日地震津浪一度に来りて家倒れ橋落人多く死セ しよしを恐しき例にいへどたゞ一度ゆりしのみにて穏しく成 たり又文政二年六月十二日未の時のを其節古稀以上の老人だ に志らずといひし程の大地震なれば家毎の石燈篭倒れ 住吉社のもいたくそこなはれたりしかどそれハた【(だ脱カ)と添え字あり】二度ゆりし にて其余は同三年七月二日未時二度計り強く震ひしかど石 燈篭の倒れし事はなし此地震都ハいと強く堂社の 倒れしもあり在家も潰れ傾き怪我セし人も多く冬に 至りて全くは納りしこれハしたしく見聞しかばかく都にては 強かりしも茲にてハたゞ二度のみなれば地震といへば外に逃出 へき事とハ露心付ずして地震戸《割書:観音開、或ハ|開戸の類》を設けし家とては