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コレクション: STAGE1

地震前兆集 全 - 翻刻

地震前兆集 全 - ページ 51

ページ: 51

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漸く命助りしとぞ船荷物預け置し問屋の土蔵も潰れたれば早 速に荷物も出しかたく徒らに逗留せしが残物にて漸く今日【舩を消して】始めて 舩廻しに出しとの事也先々へ参りて国のものも由井より当所まで 荷物を舩積にせしに風あらく蒲原へ吹つけられまた由井へ戻り 夫より三嶋迄の所継立心元なしとて佐野善平松村仁兵衛柏田 直次郎三人にて先へ掛合に来り元市場へ泊りし夜に又大地震に て三人逃げ出さんとして襖なとへし折大騒動せしよし夫より三嶋迄 の駅々掛合て又由井へ戻り買上げにて漸く三四日以前無事に小田原 へ下りしとぞ或は三嶋問屋場前にて地震に逢ひ二日も野宿致し 難儀せしなどいろ〳〵米田の咄しなり併し国元の者はいつれも荷物 までも無難なれば安心しぬ備前侯のお飛脚の咄しに薩州侯 月並の荷物十五駄濱松伯りにて舞坂ゟ乗舩半途にして大津波舩は行 衛しれずなりたりとぞこの荷物は我々三日午後金谷駅にて見受しに 宰領二人荷物十五駄也夫故われ〳〵荷物継立も遅刻になりしが 仕合になりたり其余掛川江尻問屋場の前にて武家方の荷物も 焼しとぞ江戸飛脚島屋より出し糸荷物も駅々にて焼しは三万 両斗りのと飛脚宰領の者咄しなり沼津在に小林村といへる所は家十軒斗 ゆり込漸く家の棟少し見ゆる斗也中には有福の百姓米土蔵をも 埋ければ人歩を掛て漸米六俵を掘出すのみにて其余は如何せしや 知れじとぞ明六ツ時馬来りければ沼津出足駅を出はづれて見 るに並木の往還堅に七八寸宛も地裂け幾筋も割たりきセ川 辺に至れば家は悉く潰れきセ川橋のみ無難也此あたりの往還は