翻刻
今夜追儺す風日没り頃に止て震シゲク鳴動厳しく聞ゆ且つ
強くユレル
此頃に至り潮本に帰ると云大抵一時之日数に当れり
、十八日震大なり昼温なり昼七ツ時立春之節ニ入る
今暁七ツ時一度大に震即時火玉南より北に飛ぶ
《割書:此ユレ五日以来之内にてハ大なり其故ハ近所之観音堂初大震之時一尺余後とへ|より其礎に引目付けて試むる事是迄違ハざりしが今度又一寸余後へしさる》
、十九日少し震す昼暖かなり《割書:昼一度|夜五度》
、二十日震ふこと夜強し昼温なり今夜潮江村大火あり《割書:昼少〻夜四ツ|半頃より度〻》
《割書:ユレル夜半頃雷鳴之如き音頻に聞え大に震ふ継で鳴動すること大砲を連発す|るに等し西風大に吹出し震止る此時潮江出火にて風烈き故頃刻之間に家百四十五》
《割書:軒総棟員三百余焼亡す馬一疋焼死す○前夜より| 今夜とも本御蔵より始め諸方の鶏宵鳴夥しかりしと此前表にや》
、二十一日少し震朝少し雪降る午時より西風烈しく吹家屋を動揺セ
しめ大に砂石を飛バす寒強し
統て先月十七日より寒冷厳しく行ハるゝこと爰に至るまて四
十日此間寒きこと常に倍セり
《割書:一人之話に此三十年以前寒強く波介川氷り閉て船行かさりしとなり|当年復氷之為に船止まると云寔に稀なる寒さなり》
、二十二日微し震ふ暖なり《割書:昼一度|夜三度》大抵初めより今日程鮮きハなし
、二十三日上に同じ昼頃より夜中曇る《割書:昼一度|夜二度》
、二十四日震ふ《割書:朝之間屡〻|夜四ツ時度〻》
、二十五日少し震ふ温なり
、二十六日少し震す暖なり高つ?原?火あり《割書:野田にて居家|二軒焚く》
、二十七日震上に同じ夜西畑村大火《割書:夜四ツ時本宅十八軒火本西畑村故卆遺家の|扣仁の村間人亀吾借宅より出火此亀吾事》
《割書:去る十月二十三日仁の村大火にて居家四十五軒焼亡す此時類焼し|居宅を失ふ依て借宅し僅六十日之間に再び焼亡す》