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コレクション: STAGE1

地震前兆集 全 - 翻刻

地震前兆集 全 - ページ 61

ページ: 61

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、二十八日微し震西風吹《割書:昼二度|夜一度》   統て諸方年貢上納等遅滞しけれバ此節迄諸御役所昼夜共   相勤めさセらるゝ由なり《割書:当年二十五日|限り》御貢物ハ二十日限りの所当   年斯之如くなり 、二十九日少し震《割書:昼鳴ること度〻震ひは|昼一度夜五度》赤岡浦に異国船漂流し来   る江南之商船にて十一月十四日出帆セし由彼国にても【江南:長江下流南側の地】   十一月四日五日両日共大震之由草話セしといふ 、大晦日辰之刻大に震ふ継で鳴動するゝこと頻浪之如くにして一時   許りハ間隙なし又連震すること昼夜ともに百度許ならん 【許:ばかり】   今朝之震ハ最初に似て間合短きあり故に大に破壊セず河水薄く濁り半時計りにして|清(ス)めり   前五日之震にハ水之泥之如く混淆し三日にして澄めり○コレ迄に再三強きもありしかど川   縁三尺か五尺か濁れり扨破損セる家も所〻にあり又今度も近所観音堂一寸余り後へ   寄るなり大抵考へ合すべし潮も増したる由後に聞   扨も今朝ハ諸人歳暮之調度なんと営ミ居ける処に忽大ニ震   被ければ只忙れ果男女寄り集ひし事をなすもの一人もなし【被震を震被としたヵ】   商人掛乞共急で在〻所〻へ逃け帰り暫く之間は往来する   人もなかりしが流石年の終りなれば斯くて止みなんも本意   なく思ハれ漸と浪速曳渡し門松建て飾物も粗調へて除夜   之儀式行ひけるもまづ疎忽なりける事ともなり《割書:此日高知にてハ毀|傷セし人もありし》   《割書:と聞く扨新川町にも家壊れ又ハ居棚崩落し売物損ずるもあり人恐れて舟に乗|るもあり小家に居るもありて商ひするハ鮮なし飾りものも持来る人鮮なけれ》   《割書:バ門松建てぬ家も多かりしと又夜る迚も爾来に異り往来之火も鮮なく実に静か|なる有様にて節季之勘定も大体ハ延引セり》 、安政ニ乙卯歳《割書:去年十一月年号改元十二月|五日関東より御触出る》   正月元旦朝晴天なり歳首之慶賀各嘉例を以てす萬襠彊りなし   年改まり月易れども震ふこと止ます昼夜計るに数十度也《割書:戌之刻|に一度》   《割書:稍強き|あり》午時より西風太ク吹き埃砂を飛バす更に寒し未之刻少し