翻刻
其おりからにいきのしんどうの音ものすごくおこるくろ
くも只ごとならず舟へ引あげよく〳〵みればまがうかた
なきわが子であればあはておどろきかいほうのうちに神の
たすけかいきづきかへしあやめわからぬくらうあみながらもどる
わがやは諸なくなりて母や女ぼのゆくへもしれずとほう
くらみてゆめぢのごとくうつゝながらによ明てみればものゝ
ふしぎや女ぼうこそは母のてを引もどりしゆへにことのよら
つけてなにかふしぎとかないのものはのぞく一間の其あり
さまははしるのりちにぎりそんほがらぬしやへはし
らせお上へわらけうへを下へとわけたつさはぎ直に役人
御出張いたしいまだいきある良蔵なればことも十分きず
所のてあていさいあらまし口書とりてけんしあいすみおた
いが死がい主人ぼたいところ長福寺へとのべの送りにほうばい
しうのそではかはかぬたむけの泪のこるてをいの良ぞう
こそはみれんながらもおたいがかをゝせめてま一どみて