東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: コレクション 1

究理知慧の勧 : 訓蒙画入 巻之1 - 翻刻

究理知慧の勧 : 訓蒙画入 巻之1 - ページ 18

ページ: 18

翻刻

【右頁】 第(だい)一は太陽(たいやう)の熱(ねつ)にて光(ひかり)と温氣(うんき)と並(なら)び行(おこな)は れ光(ひかり)の至(いた)る処(ところ)は則(すなは)ち熱(ねつ)あり其(その)光(ひかり)よく清水(せいすゐ) 硝子(びいどろ)に透(すきとほ)り生類万物(せいるゐばんぶつ)を長養(やしな)ふ今(いま)硝子(びいどろ)の鏡(かがみ) を以(もつ)て太陽(たいやう)の 光(ひかり)を受(う)け其熱(そのねつ) を一所(いつしよ)に集(あつ)む れば物(もの)を焼(やく)に 至(いた)る卜筮者(うらないしや)の 【左頁】 天火(てんひ)を取(とる)といふも熱氣(ねつき)を一所(いつしよ)に集(あつめ)る迄(まで)也 第二 火熱(くわねつ)は物(もの)の燃(もゆ)るより起(おこ)り光(ひかり)と熱(ねつ)と並(なら?) び起(おこ)れども大 陽熱(やうねつ)の如(ごと)く光の届(とど)く処(ところ)まで 熱の達(たつ)するものにあらず例(たと)へば燈(ともしび)の光は 一室(いつしつ)に充(みつ)るといへども其(その)光明(ひかり)る所(ところ)皆(みな)暖(あたゝか)な るにあらず然(しか)れども其力(そのちから)よく物(もの)を焼(や)く其 㔟(いきほ)ひまた大(おほひ)なりとす 第三 越歴熱(ゑれきねつ)は物(もの)と物との間(あひだ)に越歴を起(おこ)し

現代語訳

【右頁】 第一は太陽の熱であり、光と温気が並行して作用し、光の届く所には必ず熱がある。その光はよく清水や硝子を透過し、生物万物を育てる。今、硝子の鏡を使って太陽の光を受け、その熱を一箇所に集めれば物を焼くに至る。占い師が天火を取るというのも同様である。 【左頁】 熱気を一箇所に集めるまでのことである。 第二 火熱は物が燃えることから起こり、光と熱が並んで起こるが、太陽熱のように光の届く所まで熱が達するものではない。例えば灯りの光は一室に満ちると言えども、その光の明るい所がすべて暖かいわけではない。しかしながらその力はよく物を焼き、その勢いもまた大きいとする。 第三 電気熱は物と物との間に電気を起こし

英語訳

【Right page】 The first is solar heat, where light and temperature work in parallel, and wherever light reaches, there is necessarily heat. This light penetrates well through clear water and glass, nurturing all living things. Now, if one uses a glass mirror to receive sunlight and concentrates that heat in one place, it can burn objects. When fortune-tellers speak of obtaining heavenly fire, this is the same principle. 【Left page】 It is a matter of concentrating heat energy in one place. The second: Fire heat arises from the burning of objects, and light and heat occur together, but unlike solar heat, the heat does not reach as far as the light extends. For example, although the light of a lamp fills a room, not all places illuminated by that light are warm. However, its power can burn objects well, and its force is also considered great. The third: Electrical heat generates electricity between objects