翻刻
【右丁】
りうくう【竜宮】の三りほど
わきにいけの
みきわといふ
所あり
ひめこまつの
上るりのでは
なし
かめおふ【亀王】といふ
たいしやう【大将】
あり
もはや
御とし
九せん七百さいに
なり給ひすべて
かふるいとは
いへどもかには
ゆでられて
くわれすつぽんは
なべやきの
うれいあり
かめばかりはくわるゝ
事もなし
【左丁】
その
うへ
とし【歳?】
まんざいの
よわひ【齢】を
たもち
まんざい【萬歳】の
いふとをり
ま事に
めてたふ
さむらいけり
人けんかい【人間界】にて
はなし
かめをいつひき【一匹】したる
ものは十年つゝいのちを
のばすつもりにさだめおき
かめのはらにかきつけのあるを
てうめん【帳面】にしるしおきける
これではものまいりにてもでゝ
はなしたるはそんのよふなれど
かきつけがなしとぶつしやう
ふくろ【仏餉袋?】とおなじ事それ
だけの事はあるなり
【イ】
ちかころのかきつけは
おふかた庄蔵と
してござります
【ロ】
かめのはらに
万二郎【?】は
ありがたい