翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

俗語之種. [4] - 翻刻

俗語之種. [4] - ページ 16

ページ: 16

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去程に幸一か家より迎ひの者の来り けれは世俗の諺に地獄にて仏に逢たる 心地して様子を尋ね問けれはいまた 権堂へは火はかゝらすすこしもはやく 帰り給ひくはしきほとは道すからに語り まをすへしと進めにやうやくちからを 得さらばとて起上りても夜前より一命 危き煩ひに身体更に自由ならすこゝろは 急けとも足腰たゝす肩にすがり腰をいたか れ神輿あるかたを三礼し打連立て 漸〳〵に我宿さして行んとすれとも 市街は一円火の中ゆゑ本城より南の 細道通りけるに此辺はまた恐しく地 われて高低の夥敷裂たる端は三尺四尺 長短何れとも二十間三十間よりすへなきは なく大なるは壱丁有余是を見るより尚 更に所謂薄氷を踏か如くいまた地震 は数をもしれす幾度となく鳴動すれは 若哉此うへ大にして地割れ土中に 埋れせばいかにやせんと安からす身の