翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

島原漂流人太吉物語 - 翻刻

島原漂流人太吉物語 - ページ 58

ページ: 58

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【右側】  銀一ッ可遣と申ゆへ甚腹立ゐる時伊予伊之助銭財  布に七分銀と銭と一ッに入有しを見かけ其銀押取に  せんと手さしせしまゝに太吉腹立包に入持し小庖丁  を持て突かゝらんと見せかけけれは甚恐れ逃さりけり  異国の者は身より血を出す事甚恐れ嫌ふのよし  それより太吉イキリスの舟にて印を見覚有之ゆへ夫に  参り尋んと参りかゝりし折から十三四才の男にあひて 【左側】  次第を申マサタランゟ出し国々送状并アメリカ大船より  与し行先所書見せけれは懇におしへしはアメリカ人にて有  しその人とわかれ参りしにいまた心遣ひにや思ひけん  跡より追かけ参り其人ロツパタ門口前迄連行ける外国  人はかゝる若年にても心切ありしに唐人のなせる事  言語に絶し事也イキリス国勤方ロツハロメへ参り次第を申  右ニ通の書付さし出しけれは早速夫〳〵手数有之