疫病関連資料を翻刻!

コレクション: コレクション2

散花養生訓 - 翻刻

散花養生訓 - ページ 9

ページ: 9

翻刻

【右開】 る実に疫病を遁(よけ)るが如くす   真痘弁(しんとうのわかち) ○真痘の次序(したい)は種日より第三日の夜又は四日 の朝に至つて蚤(のみ)の咬(かみ)たる如く淡紅色(はなりあかく)に顕(みへ)るは 真痘の見苗(ほみせ)なり 《割書:種る翌日大豆大さに赤く腫れ|上るは仮痘の見苗なり》夫(それ) より経過して第八区日に至れば満漿(けんうれ)して葡萄(ぶどう) のよく熟(うれ)るに似(に)て痘の周囲(まわり)に紅単(こうこん)とれ赤き糸 の如く輪(わ)を廻(まわ)し痘の頂(いただ)き少し凹(くぼ)み流行痘の 面部(かほ)に四五(よついつゝ)顆を発したる善痘(ぜんとう)に異ならず又九 日十日に至れば掀衝(きんしやう)とて一様(つつたり)に痘と痘との間 【左開】 赤く腫(は)れ《割書:いわゆる|じばれなり》脇下(わきのした)腫れ面色埃淡(かほいろあをざめ)て心中(きげん)爽(さわや)か ならず熱(ねつ)の発作(でいり)ありて天紙(うすれいき)によりては頭痛(づつう)吐(と) 瀉(しや)又は不食(ふしよく)すること有り是(これ)真痘の徴候(しるし)なり仮(か) 痘(とう)には此の如き諸症(わずらい)なし若(も)し仮痘なれば幾度(いくたび) も種直(うへなを)すべし真痘といへるものは其/年齢(としかす)によ りては一点(いつてん)まても諸症/備(そなわ)るときは種痘の功(さるし)あ ることなりたとへ数点(かず〳〵)発出(てきる)とも真仮分明(よきわるきたゝか)なら ざる時は其功なし故に携れ来る日記(やくそくに)は風雨寒(あめかぜあつさ) 暑(さむき)多事匁肥(いそがわしき)且(か)つ遠近(とをきちかき)をゑらばず種痘醫の家に 行こと是父母たるものゝ専務(うんよう)なり尚種痘中は