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コレクション: STAGE5

風俗畫報臨時増刊第百九十七号 明治三十二年諸國災害圖會 - 翻刻

風俗畫報臨時増刊第百九十七号 明治三十二年諸國災害圖會 - ページ 32

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【上段】 て人皆な混雑(こんざつ)を極め居りしに因り、無賃にて入湯(にふたう)せしめたりと いふ奇特(きとく)の行為と云ふべし。 ▲義捐金 今回県下(こんくわいけんか)に於ける暴風の非常にして、其罹災民(そのりさいみん)の困 難を察せられ、救恤(きうじゆつ)として、公爵島津忠重家より金七百円を、 又玉里公爵島津忠済家にては金参百円を義捐(ぎゑん)せられ、真宗大谷 派本願寺総務大谷勝緑師よりも金五百円を寄附(きふ)せられたり。     ●知事の告諭 今回の暴風(ぼうふう)は六十年来未だ曽(かつ)てあらざりし所にして、家屋(かをく)の倒(たう) 破(は)、人畜の死傷、船舶の難破流船等の夥(おびたゝ)しきこと、県下通じ て前古例(ぜんこれい)なき大惨状を来たしたれば、本県知事は左(さ)の如き告諭 を発(はつ)して一般を戒めたり。  本月十四日の暴風雨は県下未曽有の災害にして人畜の死傷家  屋船舶の倒潰無数其状実に悲惨を極め救恤を要する者も尠な  からす就ては万一にも此災厄に乗し他の窮迫をも顧みず米穀  又は木材等の如き必需品をして其価格を暴騰し以て奇利を貪  らんとするが如き行為無之様注意すべし     ●兵庫県下の暴風雨被害 八月二十八日兵庫県下に於て播(ばん)、但(たん)、丹の三地方に亘り。風伯 雨師の暴威(ぼうゐ)を逞うせし跡。西播地方を中心(ちうしん)として播州一円乃至 但馬半国(たじまはんこく)。丹波の南方に印せり。是日の風力(ふうりよく)は頗る疾速にし て。各地を通じて午後六時|過頃(すぎころ)より十一時を過ぐる頃まで。最 も猛烈(もうれつ)を極めしが。当時何れも電信不通(でんしんふつう)なりしため。其実況を 知るに由なかりしが。翌二十九日午前より被害(ひがい)の飛報。兵庫県 庁及警察部に達するもの頻々絶(ひん〳〵た)えず。是に於て兵庫県庁より属(ぞく) 官(くわん)及び保安課長を但馬八鹿地方へ。小崎警部を播磨地方(はりまちはう)へ実況 取調として出張(しゆつちやう)せしめたり。又西播の被害地赤穂。宍粟の両 郡よりは。書記(しよき)各一名宛を兵庫県庁に派して。救助のため備荒 【下段】 備蓄金支出を要求(えうきう)するなど。実に今回の風害(ふうがい)は五十年来見ざる 所なりと西播地方の人々は言ひ合へり。今各郡市より兵庫県庁(ひやうごけんちやう) 及び警察部へ報告し来(きた)れる被害取調表及其内被害最も甚(はなはだ)しか りし赤穂郡各町村別のものを記(き)すれば左の如し。而して兵庫県 にて各郡被害(かくぐんひがい)の多寡に応じて救助の為罹災基金(ためりさいききん)を支出する其総 額概算二万五千円|程(ほど)なりといふ。右に関し大森同県知事は県令 第四十八号|罹災救助基金救助規則(りさいきうじよききんきうじよきそく)。訓令第八十四号同規則取扱 手続告示第二百三十九号同基金管理及ひ支出方法等を発布(はつぷ)し たり。 郡市   人   畜   家屋              其他建物      死傷  死傷  全潰  半潰  破損  焼失  全潰  半潰  破損  焼失 神戸市 姫路市 武庫郡 川邉郡 有馬郡 明石郡 美嚢郡 加東郡 多可郡 河西郡 加古郡 印南郡 飾磨郡 神崎郡 揖保郡 赤穂郡 佐用郡 宍粟郡 城崎郡 出石郡