能登半島の資料を翻刻!

コレクション: SHOSHO「能登」

能登名跡誌 - 翻刻

能登名跡誌 - ページ 13

ページ: 13

翻刻

同国酒井の永光寺宝山和尚ノ御弟子げ月庵(ケツアン)禅師行脚 の時此寺に来て客殿に終夜座禅してお□しに 丑満の頃■動して眼日月のことく成恐敷ものあ らわれ出て禅師暫まつた問事ありや彼者曰四足八 足大足二足右行座行眼天に有といふ禅師汝は蟹にて ありやとて払□を持て打給へは忽ち消て失にけり 夜明て里人来て見れは禅師の無恙き事不思議 に思ひ事の様子を尋見るに後の山に千尋深き池 あり其水面に幾年経るともしらぬ壱丈余りの蟹 の甲八ッに破れ死して浮み居けり其後は妖怪なし 則月庵禅師を開山として二世天桎和尚三世北海和尚 の木像開山堂に安置あり又蟹の住し池の跡後の山に あり又此月庵和尚は俗性は曽我家にて到て美僧 なりといへり今も曽我永禅寺といふ昔は大寺にて其 時の寺代官の筋とて前家と云百姓あり此寺の縁起 に委しくあり    蟹寺の謂れを聞も今更に   猶仰かるゝ法の力は