翻刻
其侭有正月十六日七月十六日開帳有此本尊は昔公卿の
姫□□□為の姫といへる尼となり■ひたけまつり
有しに謂有之此山中に庵をむすひ住けひしに
程ななく繁栄して行基山新善寺といへり然に此寺
天正の頃兵乱に退転有之本尊を今爰に移奉りて
新善光寺と又号す由霊験あらたにて近年此村出火
あつて此寺も焼失せしに此本尊飛去り給ひし所とて
寺山とて今いふよし又長願寺といふ浄土真宗有
此本尊阿弥陀如来は行基の作にて是も□下の古寺の
本尊のよし大沢村とて有近年里人に告ありて堀
出せし地蔵尊あり又小浦村へ拾年有礒に
義経の烏帽子岩とて有又同■岩とて有何もかも
義経〳〵とて所々にあり所にいへる故記す也此宮は
王子の宮とて能き社地也御神体阿弥陀阿弥陀如来の木
像のよし又岡山に崎山とてあり開き所にて能き
田地有百姓彦兵衛とて有此者の先祖開しと也
片里にはからすも年を迎し
居再た顔もあらたに今朝の春