翻刻
葉桜や甘味のぬけし法の跡
鵜川ゟ壱里五町本馬五十四文軽尻三十弐文
前波
人足十六文家数五十軒斗
此村に次郎兵衛とて利家公ゟ御扶持戴し山廻役有
洞光とて禅宗有氏神稲荷宮此辺の大社にて神
目伊豆彦神社六郷大社いなり大明神とあり此社は其
昔毎年祭礼に猿楽あり則金沢能太夫諸橋権進は
先祖此村にて類家等今に有其比舞台の有し
所を道化山といふ又権進屋敷とて有其猿楽の
時諸入用等留帳今に此社に有其外ほ宝物あり天(アマ)の平(ヒラ)
賀(カ)蛸尻(タコシリ)とて神代の宝物なり春日作の実瓶(シツヘイ)と
いふもの在国作の翁の面静の面朝比名の面とて有
其外略す又近年堀川三位康実卿奉納有し色
帋二枚あり其哥に
年毎に生添ふ竹の世々を経て
かわらぬ色をたれとかわみん
山の端に匂ひし花の雲消て