翻刻
残る日数のあり明の月
是は当社神主も堀川氏也先祖は隣村甲村
昔堀川家の公卿流浪有し其筋目にて奉納有
しと也又諸橋権進を宝暦六年奉納せし守刀一振り舞
扇子一本あり鑑に権進は楽人此堀川氏は神主にて
何も明泉寺寺領の内扶持有し者也又向の崎に諸
橋の一本木とて不思義の大木あり若狭の白比丘の
植しとて槻木なれ共榎実弐本之由諺にいふ
ゑのみ千俵なりても木は槻木といふは此木の事也
権進先祖此木の本にて翁の霊向を得たりこれ
権進家の什宝なりといへり誠に一本木にて外に草
生せぬ真砂の浜辺に有大木也其上一ッの寄得有
近年此木枯たり其根株に今屋根して鳥居抔
立て有此木枯しより此処へ大石数多打上て今
は数千に及て山となれり是を小玉石といへり越後
国諏訪の間にもあり古哥に
諏訪の海水底てらす小玉石
手にもとられす袖はふらまし