翻刻
此海こと諏訪の海といへり則すわ大明神は此■に産
給ふ也此諸橋の郷に御旧跡有往古鵜茅葺不合命は
諏訪大明神也御母豊玉姫也隣村沖波村は浜続
き也是に産屋の宮とて所の氏神にて神主四
柳氏也御神躰豊玉姫也此所御産ありしとて御
御産所跡を小屋の間とてあり産屋の水とて霊
水有往来中に有り円(つふら)の宮とて不思義なる小山に
社あり御神躰鵜茅葺不合の命也山手にすわ大明
神の大社有宮森不残椎木原也是も白比丘尼の
植しとて皆植木也是にも神目伊豆彦神社と額
有前波稲荷社と神号の論旨有往来に開石とて
あり又産屋を鵜の羽にて葺し鵜を取たるゆへ
鵜出 鵜(ウ)ヶ(カ)川鵜川抔とて地名あり惣して此諸橋
の郷は神地なるゆへに何によらす植るもの一年に二度
みのる霊地也今又小玉石とて此礒に寄ること松末世
の寄物といひつくしかゝる旧跡有に筑紫の鵜殿抔
とて諸□にもあり神代の事なれはいか給む
神も此産屋の水を汲はやし