翻刻
【右丁】
一種 いふきだいこん《割書:大和|本草》
まむしたいこん
ねすみだいこん
沙蘿蔔(しやらふく)《割書:胡蘿蔔|集解》
葉(は)は蘿蔔(たいこん)に似(に)て瘠(やせ)根(ね)も又 細(ほそ)くして長(なか)さ
一尺 余(よ)上(かみ)細(ほそ)く下 太(ふと)く根(ね)の先(さき)き【注①】切(きつ)たるか如(こと)
くなること反鼻(はんひ)《割書:まむ|し》の尾(▢[をヵ])に似(に)たり唯(たゝ)細(ほそ)き
根(ね)を垂(たる)ること鼠(ねつみ)の尾に似(に)たりこれ全(まつた)く∴
【左丁】
∴蘿蔔(らふく)《割書:たい|こん》の類(るい)にして胡蘿(こら)
蔔(ふく)《割書:にん|しん》の類(るい)にあらす時珍(しちん)
胡蘿蔔(こらふく)の条(しやう)に入るは誤(あやま)
りなるべし【注②】本朝食鑑(ほんてうしよくかん)に鼠(ねつみ)
大根(たいこん)と云者あり短(みしか)く円(まる)
く豊肥(ほうひ)にして其尾 細(ほそ)く長(なか)
し故(ゆへ)に名(なつ)く其味ひ極(きわめ)て
美(ひ)なりといへり
【注① 「先」のルビ、送り仮名の「き」重複ヵ。ルビの方は何か上書きしたように見える。】
【注② コマ40の「砂蘿蔔(しやらふく)」の項に「此全く蘿蔔の類にして胡蘿蔔の類に図は莱菔の条に出す」という記述有。「沙蘿蔔」のことヵ。】