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コレクション: STAGE3

安政風聞集 上中下 全 - 翻刻

安政風聞集 上中下 全 - ページ 35

ページ: 35

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内凡十四五軒潰家あり不忍(しのバす)弁才天 屋根(やね)悉く大破し茶や〳〵悉く破損 又山下より外通り屋敷町家ともそんじ御切手町山崎町燈明寺店(おきつてまちやまざきちやうとうミやうじだな)通り埋(うめ) 堀(ぼり)辺 堂前(どうまへ)悉くつぶれ誓願寺本堂(せいくわんじほんどう)崩れ此辺多く大破す加藤(かとう)矦 出雲(いづも)矦 此辺屋敷所々そんじ地水 夥敷湧出(おびたゞしくわきいづ)る又 広徳寺前(くわうとくじまへ)寺院所々大破す山下 見せ物小屋悉く吹散じ仏店(ほとけだな)潰家あり中御徒(なかおかち)町 和泉橋(いぢミばし)通り御掃除(おそうじ)町辺 組屋敷悉く大破し御成道(おなりミち)少々そんじ向柳原(むかふなやぎハら)并柳原の土手(どて)通りハ床見(とこミ)せ皆(ミな) 家根吹取らる  ◯ 三枚橋(さんまいばし)の家潰れ既(すで)に出火(しゆつくわ)なさんとせしかども此辺都(このへんすべ)て不忍(しのばず)より落来(おちく)  る水に溝(ミぞ)あふれ往来(わうらい)又ハ庭内(にハうち)まで水一面(ミづいちめん)にみなぎり流(なが)れ深(ふか)き処(ところ)ハ  膝(ひざ)の辺りまで来る故に彼 燃(も)へ付たる火を打寄て水中へ押込(おしこミ)けるゆへ  其侭(そのまゝ)に消(きえ)たりとぞ  ◯又同じ辺りにての事なるが或人 我家(わがいへ)風雨に押(おさ)れ次第に傾(かたふき)てはや  倒(たふ)れんとなす故 直隣(ちきとなり)ハ寺(てら)なれハ右寺門へ逃行(にげゆか)んと雨戸を明るに空(そら)  何(な)となく赤(あか)き処ありいぶかりて是を見るに其内に牛(うし)の如(ごと)きもの二疋彼(にひきか)  方此方(なたこなた)へ飛居(とびゐ)たりれけれバ大きに驚(おどろ)き其侭(そのま)内へ逃込(にげこミ)で隣りへハ行(ゆか)ず  となん斯(かゝ)る大変(たいへん)の砌(ミぎり)にハ右の如き怪(あや)しき事もあるものにや ◯ 谷中門外(やなかもんそと)谷中通りハ善光寺坂下上 清水門茶屋町団子坂(しミづもんちややまちだんござか)通り小家(こいへ) 潰れ多し同所 瑞林寺(ずいりんじ)残りなく潰れ潘随院境内(ばんずいゐんきやうない)の樹木(じゆもく)悉く打折(うちを)れ 三浦(ミうら)坂下小屋敷両 側(かハ)大半潰れ同所 祖師堂幸(そしどうさいハ)ひにて恙(つゝが)なし尤 庫裏(くり)ハ 丸(まる)つぶれなり ◯根津(ねづ)ハ惣山門赤洲組屋敷(さうもんうちあかすくミやしき)所々そんじ潰家数多あり森内藤(もりないとう)矦屋敷 大半そんじ宮永(ミやなが)町 門前(もんぜん)町表裏店凡百五十間余惣潰なり根津権現(ねづごんげん)ハ