← 前のページ
ページ 84 / 100
次のページ →
翻刻
丸斗にして何も明日は惣責せんと相待候内
にも有馬父子先達て城近く詰寄居候其夜急
に雨降候得共暫有て雨晴星出る
又曰黒田右衛門佐攻取搦手大江口と云所之地
常に仕寄も難成候間諸事不自由に候所今日
惣軍情を出し手負討死に不相構無躰に攻入
大江口松山を責取天草一揆郷民等数多討取
直に本丸江攻入らんとす是も日暮其侭ふ叶
今宵は大江丸に陣取明暁を待居候此時右衛
門佐諸臣を集此頃中陣所難所に而仕寄も諸
手におとる之上に又今日鍋島に先をせられ
欝憤に思ふ処也汝等明日は情を出し一番に
本城を可攻取也某一命を軽先登春へし志阿
らん先は某に可随与有り家老黒田美作申様
某老極之思出に御采幣を給り先陣仕与望み
尓固て右衛門佐感悦して則采幣を賜り上下
心を一致にして明朝本城之一番乗に心懸候
又曰今度島原一揆之内山田右衛門作与申者元
来有馬左衛門佐譜代之武士多年浪人与成居
けるを一揆相かたらひ城中江楯籠り原城本