翻刻
/■漬(みそつけ)/柚干(ゆびし)仕方
一これも竪(たて)に四つ切にして。あまはだをすきとり
酒に一日一夜/漬(つけ)。/翌日(よくじつ)取り出し。其侭(そのまま)出して/■(みそ)に
漬(つけ)る也。凡八日か十日ほどにて。取出し/能(よき)天気に
干(ほす)なり。但し下へ藁(わら)をしき。其上にならべて干(ほし)
候へば。早(はや)く干(ひや)がるなり
柚一/種(しゆ)/吸物(すいもの)
一これはすまし汁(しる)のかげんよくして。柚のふくろを
【柚の房の絵 房の内側から引き出し線】此所を切。袋をひつくりかやし。吸もの/椀(わん)に
三つほどさきへ入れ。/前書(せんしよ)にある■(みそ)つけの柚を
見合に切。煮(に)て一つ入也。汁(しる)はからくなきやうにして
少し/葛(くず)を引もよし
同/手取(てとり)吸もの
一かきもちをこげぬやうに火どり。塩(しほ)あんばいの
汁(しる)を煮(にや)し。右かきもちを/小角( 〵)に切。二つほど入れ
其と へ汁(しる)を入る也。扨右にしるす柚の袋(ふくろ)をひつ
くり返(かへ)し三つほど入。すぐに蓋(ふた)をして出す也
酒のうへにては一だんの吸もの也