翻刻
男 下駄木性(げたのきしやう)
女 雪駄金性(せつたのかねしやう) 凶
おとこげたの木しやうはとかく
せにかねのげたをはくことが
すきにてひよりのよきとき
げたをはいてあるきいつたい
こゝろあてかりにも人をぶち
ちやうちやくしいぬのあしを
ふみたるむくひにてあまり
そゝつてげたのはをかくを
すりげたをはやきみそに
ゑんあるゆへいつしやう
びんぼうでくらすうまれ
なりせつたのかねしやうは
たゞちやら〳〵とくちをきくが
のうにていつたいしりがおも
ければひきずりおんなの
くせにこれもこゝろあてにぢごく
のかゞみをみろなどまだは
ぞうりかくしなど
されたり人をなぐさみたる
むくひにていぬに
《箱:四》
くいくられてはきだめへ
うつちやらるゝことあり
せつたはうらにかはのつきて
あるものゆへとせいは
ぞうりわらじを
つくりてとせいとす
しがないくらしなり
男
〽おらァひやめしぞうりや
わらじとちがつて人にはきのめ
されたことがねへ
女
〽いかにぞうりわらじを
つくるとてひやめしぞうりの
みのうへだからかねはあれど
ちやら〳〵とおとのみでやくにたゝず
ほんにこまつたものだ
○げたとぞうりのふうふはびつこの
ゑんにしていくらかせいでもあるくに
らちがあかぬゆへじきにびんぼうかみに
おひつかれていつしやう人にはかるゝ
てやいにてねからあたまのあがるせはなし