翻刻
【上段】
男 辻番(つぢばん)の木性(きしやう)
女 炭団(たどん)の火性(ひしやう) 半吉
つぢばんの木しやうはものがたいうまれなれども
わかきときおやのすねをかぶりていたるむくひ
にて人のあしをに?わらじを
つくつてとせいとする
ことありしやうじきな
うまれゆへへびはつかわ
ねどもほうをつかう
ことをこのみて
川ばたをあるく
いぬをくらはせ
よく人をしかる
一もんぜにもおしみて
ものも?らひをとほれ〳〵と
しけるされどもものしり
なるゆへ人もみちをたづ
ぬるによくていねいにおしへたる
くどくによつてにようばう
たどんの火しやうにかいほう
せられごくかんにもこゞへず
たどんはからすの玉子と
いふゆへいろのくろき子を
もうけることあるべし
いつたいたどんの火しやうは
こゝろもまるきうまれつきにて
ていしゆにあたまをはられ〳〵
してもなんともおもはず
またびをきれてもくさいとも
いはずいつしやうていしゆ
ふところをあたゝめて
むつましくくらすべし
うたに
〽こよみには
たどんの
くろ日
いむけれど
あたゝかな
日は
いつも
よし〳〵
【中段】
〽おいらが
ところはひあたりが
いゝからこうして
ひなたぼこりしrてゐると
ぬのこがいちまいづゝ
ちがふといふものだ
たれぞしやうぎの
あいてが?くれば
いゝが
【下段】
○たどんの火しやうは
人のま?にまるめ
られてそだちし
ゆへこゝろすなを
にしてさくら
すみのやうに
やたらおこると
いふ事は
なく
そのかはり
ちとしみつ?
たれの
ほうなれ
ども
しんせう
の
よきため
の
によう
ぼう也
されども
てんとくじの
かみほとけによく
つかへて
しん〴〵
すべし