翻刻
の一ツにて山御同躰の御神にて御神躰は石なり
誠に此御旅祭の行粧は多の祢宜神主美々敷馬
上にて神輿を供奉し長途の行啓の壮観也
又毎年十一月中の巳の日は鵜祭とて昔は代々の帝
より勅使有て四方にかくれなき御祭礼なり同国
鹿嶋郡中山の郷鵜浦村ゟ鵜を取て捧く一宮迄
拾壱里道の程あり道すから勧進す所口本宮にて
卯の日新鍋の祭礼とてあり夫より良川村の宮
にて一宿し巳年の日一宮にて清見の祓有丑の刻
に神前へ鵜をはなつ鵜おのつから本社の階を登る
戸帳の前にて羽たゝきして跪し所をとらへて
海へはなつ此鵜極て越後の国中山の神社能生
権現の礒に寄る其時能生権現の祭礼也此謂は
近き浦もあるへきに遠き鵜浦ゟ鵜を捧る事
或時北嶋の女神此鵜の浦の礒へ寄給ふて一宮の
御神と夫婦になり給ふ其後御中悪敷なり給ひて
女神又越後の能生へ飛ひ給ひて有社地なり
跡をたれ給ふ能生権現も中山の郷な中山の神社