翻刻
又道下川は壱筋は荒屋村山より滝又壱筋は浦上村山
より流て高根尾村の下にて□流て黒嶋と鹿
礒と間にて海へ入る也又寺口は門前村といふけ
弐百軒計家数有惣持寺の門前なり宿家商家
諸職人有家並能き繁昌成所なり道下村より
廿四町浦上本市へ行半途にあり
諸嶽山惣持寺は鳳至郡櫛比の庄にありて曹洞
流日域一宗の大惣録にして寺領四百石地方四方壱
里拝領にて都合七百石とあり境内に鬼屋村日野
村抔とてあり寺代官両人星野氏三十石江尻氏
弐十五石寺領之内配分宝物品々有御醍醐天皇勅
願所にして代世の綸旨院宣数通有備中の永禅
寺より万治弐年に謂有て寄附有し菅天神真
筆の金剛経あり弘法大師を初め諸宗開山の真筆
あり其外数多什宝筆尽しかたし常は開帳な
らす毎《見せ消ち:節|年》七月虫干の時拝見あるへし又行房