翻刻
卿書給ふ後醍醐天皇の勅額惣持寺とかきたる
あり又五院塔司にも色々宝物霊像あり普蔵
院に井戸よりあかり給ふ霊像の荒神あり覚王
院に大徴和尚の龍神より捧し袈裟あり永
禅寺本尊観音はかな川の御神躰のよし其外
什宝多し
本山開基栄山和尚二世峨山和尚又五院は普蔵院
開山は大源和尚妙高庵は開山通幼和尚洞川庵
は開山は無端和尚伝法庵開山は大徴和尚如意庵
は実峯和尚開山なり此五院の開山血脈の法類
ゟ一院毎年八月十五日に輪番に壱ヶ年当り住職有
るなり十二ヶ月《見せ消ち:則|割》合を以本山へ方丈入室あるなり
此日諸国より人集賑敷事也開山栄山和尚は御諱
は紹瑾と申て御出生は越前国多弥の郡にて御
姓は藤原氏也御母夢に日光□告て孕躰あり
しより御誕生也十三才にて同国永平寺にて
御祝髪あり夫より加州大乗寺におゐて義介徹
通和尚に大悟あり法の御弟子となり正中二年