翻刻
の神社真津の宮へ移し給ふと縁起等にあり
又俊寛の塚宮嶋にある事元暦の比木曽義
仲越中小矢部川に陣取ありしを聞尋き
たり平家の運傾くまて此所にありしとて
平家調伏の為行法の瀧難行の岩屋抔とて
あり此瀧の不動尊今も霊験あらたにて諸
人歩みを運ふなり其後無程爰にて卒し
有しとあり此外にも鵜茅葺不会の命鵜
殿の御産所も能登の諸橋の以とて委く
御旧跡あり是等の事今筑紫薩摩の方抔と
謡ひ物等に書伝るといふかし併是等にもかき
らす所々に此類ひ多し案るに辺鄙の物毎
しれかたきまゝ作者の未熟にしてしりや
すき方に作れるものなるへし然は根元之脇
さまにしてすたれるも甚た遺根の事なる
へし去なから古をひき改るはあらねとも
彼を聞是を見て書記さんとおもふより
爰にしるすものなり