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【右丁】
沢辺(さはべ)流 《割書:拵かた|次のへんにあり》 花(はな)かずら 《割書:乾物店(かんぶつたな)に| あり》
松風慈姑(まつかぜくわゐ) 同断 花昆布(はなこんぶ) 同断
海棠花(かいどうくわ) 《割書:遣(つか)ひかた|次のへんにあり》 かんらん 《割書:薬種(やくしゆ)にて| 毒(どく)けしなり》
ごもく卯(う)の花(はな) 同断
筏(いかだ)牛蒡 同断
沖(おき)の石(いし) 《割書:砂糖(さとう)づけも| あり》 橘(きつ)ぴん《割書:乳柑子(くねんぼ)の|砂糖(さとう)つけなり》
鼈甲(べつかう) 《割書:さつま芋(いも)の|油(あぶら)にて揚(あげ)たる也》 海(かい)ふん 《割書:毒(どく)けしにつかふ|薬(やく)しゆなり》
べいしん 《割書:拵方次の|篇(へん)にあり》
【左丁】
料理(れうり)には種々(しゆ〴〵)の古実(こじつ)ある事(こと)にて伝授(でんじゆ)事(こと)おほし
素人(しろうと)料理(れうり)にあづかる事(こと)にはあらず原来(もとより)この小(しよう)
冊(さつ)は只(ただ)一興(いつきやう)の見合(みあはせ)なるのみなれば実(じつ)に児女童蒙(じぢよどうもう)
のまヽごとの一助(いちぢよ)にしてあへて事(こと)しり顔(がほ)にしるしあげて庖(れう)
丁人(りにん)の為にするものならねば杜撰(づさん)麁漏(そろう)をとがめ給ふにも
あたらず且(かつ)会席(くわいせき)といへども諸流(しよりう)の茶人(ちやじん)にたよりてしる
すにはあらず当時(たうじ)流行(りうかう)ぶりを専(もつはら)としてその拙(つたな)き
をいとふことなく割烹店(れうりや)のおもむきをのせたるものなり
猶(なほ)無遅滞(ちたいなく)篇(へん)を続(つい)で流行(りうかう)を著(あらは)し一笑(いつせう)に備(そなへ)んのみ