翻刻
煮(に)ること四分時後水にて洗浄( |あらひきよめ)す
洗濯に堪へざる衣服は其品柄によりて亜硫酸瓦私(第
八)或は石炭酸蒸気(第七)を以て薫(いぶ)蒸すべし
「虎列刺」患者或は死屍に触れたる上衣(うわぎ)は吐瀉物に汚
染したるに非ざれは[汚染したるものは勿論前法に従
ひ然る後#1刷浄して空気に晒( |さら )すべし
(夜具)の類も石炭酸溶液を流(ひた)し後煮沸洗浄すること衣
服とに同し其 洗濯( |せんたく )すべからざるものは十分に石炭酸
の蒸気を薫(いぶ)し或は溶液を布片海綿に浸して洗刷すべ
し
総て衣服夜具 畳席(しきもの)等の甚しく汚れたるものは買上げ
て焼却すべし
(家具)木材の具飲膳の具等は皆石炭酸水(第四)を灌(そゝ)き然
る後 石鹸(しやぼん)水にて洗浄し乾かすへし其洗ふべからざる
ものは亜硫酸瓦私(第八)或は石炭酸蒸気(第七)にて薫し
或は石炭酸溶液(第五)を海綿( |かいめん )布片に浸(ひた)し拭浄( |のこひきよめ)すへし総
て日常の家具は病室に入れて一時に薫蒸し石炭酸水
を以て洗浄するを最良とす
(書籍新聞紙)の類病室にありたるものは開きて石炭酸
蒸気を薫(いぶ)すへし
現代語訳
四分時(15分間)煮沸した後、水で洗浄する。
洗濯に耐えない衣服は、その品質によって亜硫酸ガス(第八)または石炭酸蒸気(第七)で燻蒸すべきである。
コレラ患者または死体に触れた上着は、吐瀉物で汚染していない場合は[汚染したものは当然前述の方法に従い、その後]清拭して空気に晒すべきである。
夜具類も石炭酸溶液に浸した後、煮沸洗浄することは衣服と同様である。洗濯できないものは十分に石炭酸蒸気で燻蒸するか、または溶液を布や海綿に浸して洗い拭くべきである。
すべて衣服・夜具・畳・敷物等でひどく汚れたものは買い上げて焼却すべきである。
(家具)木材の器具・飲食用具等はすべて石炭酸水(第四)を注ぎ、その後石鹸水で洗浄して乾かすべきである。洗えないものは亜硫酸ガス(第八)または石炭酸蒸気(第七)で燻蒸するか、または石炭酸溶液(第五)を海綿・布に浸して拭き清めるべきである。すべて日常の家具は病室に入れて一度に燻蒸し、石炭酸水で洗浄するのが最良である。
(書籍・新聞紙)類で病室にあったものは、開いて石炭酸蒸気で燻蒸すべきである。