琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: ハワイ大学所蔵 阪巻・宝玲文庫 vol. 1

骨董録 - 翻刻

骨董録 - ページ 66

ページ: 66

翻刻

むかし金銀銅なかりし事千餘年のほと世も豐 に治りしといへとも其代代は時代ことの外に 上りて人の心も俗もすなほなりし故也今より 百年千年の後次第に時代も下りて人の心も俗 もうすくなりゆかんには世はいかになるへき 事にやすへて異國のものの中に藥物は人の命 をすくふへきものなれは一日もなくてはかな ふへからす是より外無用の衣服翫器の類ひの 物に我國開け初しより此方 神祖の御代に始 て出たりし國の寶を失はむ事返す返すも惜む へき事也我國萬代の後の代迄の事を思召れ 神祖の御心をもて御心となされんには今の時 に及てその御心得有へき事難有御惠み成へし 然らは自ら 神祖の御後は天地と共に長く久 しくおはしまして其世世も民豐に國治まりぬ へき事掌を見るかことくなるへし 本朝寶貨通用事略《割書:畢》