翻刻
以(もつて)売買(ばい〳〵)致(いた)し候はゝ養蚕繁昌永久(やうさんはんじやうえいきう)た
るべき也(なり)尚又(なほまた)蚕(かひこ)に大毒(たいどく)は鰻(うなぎ)を焼(やき)杉(すぎ)
の青葉(あをば)を焚(たき)麝香(じやかう)茴香(くわいきやう)薫□(くんろく)煙(た)
草(ばこ)塩(しほ)煤(す)酒(さけ)魚油(ぎよとう)蝋燭(ろうそく)の消跡(きへあと)禁(きん)
物(もつ)と心得(こゝろえ)慎(つゝしみ)惣而(そうじて)臭物(くさきもの)遠慮(えんりよ)可(べし)_レ致(いたす)又(また)
鼠(ねづみ)多(おほ)く猫(ねこ)も及(およば)ざる時(とき)は鼠通行(ねづみつうかう)の道(みち)へ
蒟蒻玉(こんにやくたま)を摺付(すりつけ)或(あるひ)は山樒(やましきみ)の(えだ)枝を指(さし)可(べし)_レ
防(ふせぐ)羽虫(は)は川魚(かはうを)を串(くし)に差(さし)下(したに)に置時(おきとき)は
自然(しぜん)と魚(うを)に取集(とりあつまる)物也(ものなり)蟻桑(ありくわ)より入時(いるとき)
は蚕(かひこ)の中(なか)を団扇(うちわ)に而(て)強(つよく)可(べし)_二吹仰(あをぐ)_一退散(にげちる)
者也(ものなり)陽気(やうき)の事(こと)は人真似(ひとまね)致(いた)すべからず
年々(とし〴〵)の寒暑(かんしよ)我々(われ〳〵)に習(ならひ)可(べき)_レ覚(おぼえ)事也(ことなり)掃(はき)