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コレクション: 小倉百人一首

小倉抄 - 翻刻

小倉抄 - ページ 7

ページ: 7

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   反歌    田(タ)児(コ)之(ノ)浦(ウラ)従(ニ)打(ウチ)出(イテ)而(ヽ)見者(ミレハ)真白衣(シロタヘノ)【朱書きで「マシロニゾ」の振り仮名もあり】不(フ)尽(シ)能(ノ)高(タカ)嶺(ネ)尓(ニ)雪(ユキ)波(ハ)零(フリ)家(ケ)留(ル)    白妙ヲ真白衣(マシロナル)ト万葉ニハアルソ今ナラハ漕出トアルヘキカ打出ト云タルハ    妙也宗 祇か浦ノ景気山ノ景気何トモイハスシテ妙ナルト云タルソ手ヲ付    ヌ所ニ千言万語自然ニソナハレリ三躰詩ニ千里鸎啼緑映紅ノ    此句法也古今ノ序ニ赤人ノ哥ニアヤシク妙ナリケリト見る心也    つゝト云ニ含蓄シテミヨキハ処ハ田子ソレサヘアランニ冨士ノ高根ソレサヘア    ランニ四時不変ノ雪ハ也    田子ノ浦ニ打出テミレハマシロニソ冨士ノ高根ニ雪ハ降ケル    此哥ヲ取タル也冨士ノ雪ノ躰ヲ田子ノ浦カラ見タル躰也      猿丸大夫 元慶ノ年号ノ頃ノ人也 近江ノ田上ニ旧跡今ニアリト云也 古今  おく山に    是は紅葉を鹿の踏分て鳴を聞は秋か末に成たるとおもひて    秋か一入名残おしく悲しきそと也    龍田山梢まはらに成まゝにふかくも鹿のそよくなるかな 俊恵    此心は梢かまはらさに鹿かこゝかしこゆるきて【寛いでの意ヵ】鳴との心也      中納言/家持(ヤカモチ) 大伴宿祢旅人子也 新古  鵲の    鵲か羽を橋にわたして七夕をわたしたる事もあれとも是は    さやうにてはなし只霜か天に満たる躰也暁起て空をみれは    くらき夜に空か白く冴たるを霜のをきたるやうなるを云霜    満天の心也    鵲のわたせる橋の霜のうへをよはにふみわけことさらにこそ    泉大将定国右のおほいとのゝ酒に酔ていたれは此ふけたるに    いかゝととひ給へはそこにて此哥をよみしと也おほいとのゝことかと也    七夕の鳥鵲の橋にてはなし只空の事也順徳院は雲のかけ    はしとの給へり夜ふけて満天の霜に散事たる躰也暁満青    山■又横陰気勝則凝ゐ為霜ト云たる冬も深くなる寒夜    の寝覚からなる所也月落鳥啼の心也      安倍仲丸 《割書:安倍は氏也大いこもりの王子トモ云又舟守の子トモ云是は|舟コク者ニテハナシ舟守ト云人也名字也晴明か先祖也天文道学也》           《割書:タル者也安陪ハ星のセイ也|》    なかまろもろこしへ物ならいしにつかいされけるか帰朝の時めいしう【明州】と云    所にて唐の人別を惜みける時月をみてよめる