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コレクション: STAGE1

諸国大地震大津波一代記 - 翻刻

諸国大地震大津波一代記 - ページ 17

ページ: 17

翻刻

始ノ四月亦同五月朔大地震五条石橋落朽木谷崩土民 死至七月末止出たり広嶌氏の譚(ハナシ)に享和三年十一月諸用ありて 佐渡の国小木といふ湊に滞留セしに同十五日の朝なりしが 同宿之船かがりせし船頭とともに日和を見むとて通辺なる 丘へ出候に船頭のいはく亡日の天気ハ誠ニあやしけるニ四方 濛々(モウ〻)として雲山の腰ニたれ山半腹ゟ上ハ峯あらはれたり 雨とも見えず風になるとも覚えず我年来かくのごとき 天気を見ずと大にあやしむ此時広嶌氏考て曰是ハ 雲ミたるにあらず地ニ気之上升するならん予幼年之時 父二聞ける事有地気之上升するハ地震の徴(シルシ)なりと暫時も 猶予(ユウヨ)有へからずと急ぎ旅宿に帰り主に其由をつげ此後ハ 山前ハ海にして甚危(アヤウ)し又来るとも暫時外の地にのがれん と人をして荷物抔先へ贈りことそこ〳〵に支度して立出ぬ 道の程四里計も得とおもひしが山中にて果して