翻刻
の見ゆる成又曰電光有て後ニ暫くして音を
発するにハ雲気之つゝむ事徴がゆへ激怒もゆるく
落る事なし空気包む事薄きがゆえニ電
光早く雲竅をこえてくもニ映ずる也
又雷鳴と電なきは爆火の気雲気之包む事
厚がゆえ電光之発すべき透間なく只雷声ノミ
発す又雷電(カ)とも同時ニ発すれバ落ざる物或ハ上へ
とび或横へ裂或ハ斜ニ発して其気空中ニて消散
物成又鑚雷といふものあり是ハ細やかにして火焔
のごとくそらを鑿(カゞツ)て過(スル)る也又湃雷といふ物有
是ハ落ち物に触ても撃ずたゝ焼きちらすはかり成
焼雷と云ハ陰陽爵怒之気也地ニ悪気有て是を
感じ会する時ハ鳴震也落る処ニ火之跡をとゞむ
毒ある所ハどくを去どく無所ハ毒を留むといへり