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コレクション: 地誌・郷土資料

兎園小説 - 翻刻

兎園小説 - ページ 31

ページ: 31

翻刻

【OCRのまま】 もて来てこれ買給はすやといわれしかは引よしてよゝ見るにけに一足 なることは寔に一足なるものからその足らざる左の足は皮肉の間に あるとおほしく運動にしたかふて腹の皮うこもちたりこれ尫弱 不具にして真の一足なるものわからすよりて鳥屋に舟していはく 汝恵子の言を聞すや難に有三足といへり鉄は荘子に見えたる也 蓋彼患子のすろはには鳥は二足なれともその足を伝ふもの内に 同 亦ひとつあり故有三足といひにきもしその理をもていはゝ三足も 尚足らす宜くもつて四足となすへしいかにとなれは凡手足の運動は魄 其用をなす毎に必まつ魂に伝へ魂連に魄に指揮してその進 止を自由にすこれによりて推ずときはには鳥の二足なるもこれを 伝ふもの内にも亦ふたつなけれは足の用をなしかたしかゝれは四足といふ こそよけれ患子か言のことくならは是を動す魄のみありて是を 指揮する魂なきもの也もかゝの如くならは進退その度を失ふて そのゆく所を知らさること風に衰へる瓢におなしこれに似たるは狂 人のみ狂人の進退は神織溜りを失ふ故に其動静これ夢寝と 異ならすかゝのことくなるものは二足にして三足也その魂泣を失ふ 故のみこの余はすへて四足とすへしわれ三足の説をすら排斥 すること既に久し汝ハこの鳥をもて一足也といふめれとわれは則 四畳しく変をすら一足といふ謬説は風俗通に弁したり豈一 昼の鳥あらんやゆきね〳〵と追たつれは鳥あき人嘆していかし