翻刻
【右丁】
へし腫物(しゆもつ)には酢(す)ばかりにて
付る積塊(しやくくはい)にて痛(いたみ)針薬 効(しるし)
あらざるにしば〳〵効(こう)を得たり
▲世に桂枝(けいし)と肉桂(▢▢けい)とを二物(にぶつ)とし
その功能(こうのう)を別(わか)つは誤(あやまり)なり仲
景の意に違(たが)へり桂枝は桂の
総【惣】名にして桂の枝(ゑた)といふ事
なり葛(くず)の根を葛根(かつこん)菊の花
を菊花(きくくは)とよぶに同(おな)じ只一物
とし補薬(ほやく)として味 辛(から)く甘
く気 稍(やゝ)烈(はで)しきを撰(ゑらひ)用ゆべし 終
【左丁】
文化四年
《割書:丁| 卯》三月吉旦
浪華書肆
《割書:新町西口砂場》
海部屋勘兵衛