翻刻
【右丁】
聾(しか)たるにも年月を経(へ)
ざるには効(こう)速(すみやか)なり但右一
剤(さい)として一・二剤用ひその
日数月と薬をやめ保養(ほよう)
をつゝしみ又 服(ふく)すべし
毒(どく)気の去(さる)と去(さら)ざるとを
考へ五六剤を用ゆへし
▲歯(は)の根(ね)肉(にく)落(おちた)るに紫根(しこん)
一味 煎(せん)じてふくむ滓(かす)を黒(くろ)
焼(やき)にして付へし落馬(らくは)し
て歯(は)を打かきたるにもよし
【左丁】
▲痛(いたみ)をやむる一方 大黄
天南星 黄柏 鹿角《割書:焼》各
五銭 胡椒 川芎 各二銭
右 虫積(むししやく)或は食傷(しよくしやう)にて腹(ふく)
痛(つう)しすべて塊(くはい)ありて胸(むね)
腰(こし)つよく痛(いた)み針灸(しんきう)薬(やく)の
効(しるし)あらざるにつけて痛をや
むるに妙なり付やうは右一所
に粉(こ)にし酢(す)にて粘(のり)をゆる〳〵
ととき右の薬末を合せ痛
む所に付 上(うへ)に紙をはり置