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【右頁上部】
さてもみのまへは きりもちにかりたる
金をせんじのみし よりびやうき
よくなりしかとも ひさ〴〵の
びやうきにていろ 〳〵
もの入ありしゆへ
みぎの金子みな
つかひしまひぬ しかると
ころか きりもちは こゝぞの
ぞむところぞと おもひて
みの米がところへ きたり
金子さいそくし けるに
かへすことならす よつて
金のかわりなりと りふ
ぢんにほうれん草 ひめを
ひきたてゆく
〽なんでも金がで きずはおすましなさるまで
ほうれんそうをば おれがつれていつて
くげあく【公家悪(歌舞伎の役柄)ヵ】ではなひがねやのはなに
するは
みの米金をかへす
ことならす きり
もちに ちやうちやく
にあいむねんかる
【右頁下部】
ほうれんそうひめ
手ごめにあい
なんぎの
てい
しかるところへ
ひめがめのと
かうのものかけ
つけてきり
もちをなた
める
〽まつ〳〵
それはこた
んきかり
そめなが
ら みの米が
むすめ あと
より吉日
をゑらみ
きつと
ひめを
しん上い
たしま
しやう
【左頁右上部】
きりもちがけらい
すいくわなれはきり
つふす【?】のりものから
つん出たおたふく
そもまあうぬはなに
やつだ
〽みの米がかしん かうの
ものがかたよりも
やくそくのことく
ほうれんそう
ひめをのりものにておくり
しゆへよろこびのりものよりいだせば
【左頁左上部】
こしもとのおふぐゆへ
きもをつぶし 大きに
いかり しよせんぐんぜいをもつておしよせ
一かつせんして うでさき【腕ずく】にてうばひとらんと
おもひつく
【左頁下部】
こしもとおふぐ
かうのものにたの
まれ ほうれんにな
りかわりきた
り きり
もちに
ぬれる【媚びる】
〽かすなら
ぬわたくし
をおほし
めし さ
りとは
あり
かたう
そんじ
ます
このみは
ひふぐ【干河豚=河豚の干物】
なりとて
も ちつとも
いとひはし
やんせん
ほうれんそうだとおもつていた
にけうけげん【稀有怪訝】なやつがつんでゝ【つん出て】此上に
すゝでもおちるがさいご
はらのみやこの おいとま
ごいだ
【参照 東京都立中央図書館所蔵本 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100053676/viewer/8 /九州大学所蔵本 右頁 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100023745/viewer/19 左頁 https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100023745/viewer/5】