翻刻
を用候事相止候ハヽ真綿絹紬等の代下直も可罷成
由ニ候 真綿絹等の数減候事も不可然ニ候得者長崎
表江渡来之織物糸類等の数も減し京都織殿の者
共も渡世を失ひ候事ハ彼是以て尤不可然事共ニ候
前御代思召も有之被仰出候御事に候上者自今以
後も京都織殿の者共和糸を兼用ひ候て織物等の
数をも仕り出し候様に仕り且又只今迄糸綿等仕り出
し候国々は申に及はす其外の国々にても御料私
領にかきらす桑蚕に宜しかるへき土地にて糸綿
をも仕り出し候ハヽ其品々の利潤のためのミにあらす
織物糸類并真綿絹紬等の類ニ後々に及ひ候てハ世
上通用のためと宜しかるへく候 但し桑蚕に宜し
かるへき土地并糸綿仕り立候事等は武家方并田
舎の者共不案内の事に可有之候間すへて此等の物
商売仕候者者其心得可有之事に候 以上
巳五月
一 五月廿八日於御本丸月次御礼後左之通御書付を以諸
月番江御家老申渡之