みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE8

地震記 上 - 翻刻

地震記 上 - ページ 23

ページ: 23

翻刻

 様に気を付て見れは時々模様の迷ふ事有始に荒く来りて  後にゆらつく有又始ゆら〳〵来て後強き有又一ト突に突  来るも有又地の底ゟさび上るも有地かゆりても空はゆらぬかと  おもはるゝも有又空は強くゆるも有らしく又空のゆり軽か  らんとおもはるゝは飛行鳥にしられ又飛得すして地に落る  も有といへりいかにも此考密なるやう也予か家も半潰にて  倒れはせね共建具悉くはつれ倒れしかともさして損せす             中内辰刻  又蓮池町東壱丁の内酒坪が門の甫手柱大震におのれと  抜出て倒れたりとそ是等もさひあけてゆるも有也と現に  見たりし者語りぬ此柱の傍に仆し者危キ事にあひしと也 ○凡震は龍の風を起すかことく其道あるやう也尤藁家枌家は  潰れても害少し紺屋町新市町辺に死人多は土蔵住居ゆへ  そかし又逃出るといへとも家塞にて塁地なき故也市中の者は  障なき空地を構置一先其所に除れ出て互に考合せ夫ゟ  用意して屋敷をは立のくへし去冬の変には家真先にと町ニ   出たるゆへ隣宿潰家にも打れて死たり心得有へき事也又此時  家を逃出たる者過半打れ出さる者過半助りたりともいふ  時宜寛急は其時にあるへし ○大震に戸外に逃出る事は当然なからある場所は心すへし浦戸  町に隣家同士女子三人高塀の下に遁れ出てさても恐しかりし