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コレクション: STAGE8

地震記 上 - 翻刻

地震記 上 - ページ 35

ページ: 35

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 尤大晦日の大震には隙にありしかおもはす転ひたりしに  いさゝかも怪我もせさりし家族共も転ひし事なくある人云  震中足早に走れは転ふものにあらすといへとも何分足元は  老壮のけちめもあるへし ○又旧記に大地二三尺割レ水湧出或ハ四五尺已れ泥水を吹出しと  あれとも是又此度の震は宝永ゟ軽きゆへ市中にハなし尤中島丁  二ヶ所の溜池の傍二尺計割たり又松か崎稲荷前ゟ東同断  其外に江ノ口潮江に多しと云下知南の丸堤両方へ裂六尺程も  割たり就中布師田橋ゟ東の堤双方へひらき大に已れ同村  の沖に新屋敷と云有此地割甚敷土蔵片軒割に落入しも有  と也是埋地の新屋敷なれハ成へし ○去冬大震以来甲浦を初東灘の湊ハ浅くなり下灘の港は  深くなりたりと云震にて地の高下する事ありと聞左のことし    再云宮崎高門《割書:竹|助》筆記ニ文化五年戌辰予測量使《割書:伊野|勘解由》    ニ随従ス宝永四年ノ変東ハ地高クナリ西ハ低クナリシト云    談ニ及使答曰地ノ高下スルコト国々ニ多シ怪ニ足ス且南北ニ    海ヲ受タル国ハ漸々ニ濵デキテ海地トナリ北西ニ海ヲ受    タル国々ハ濱滅テ地海トナル吹上ノ地紀伊ノ国人ノ知ル    所其他諸所ニ多シト云奇談ナレハ記スト有 ○宝永の震記数冊を参考するに只一旦の変事のミを記して