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コレクション: STAGE8

地震記 上 - 翻刻

地震記 上 - ページ 41

ページ: 41

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 あらす尤後世震の軽重によりて考合すへし去冬の震には  宅地を去らす昼夜守護せしも有しと也又さして風なき  時の火災なれはあくまて防火すへき事也 〇郭中幷上市中に火事なきは震軽ゆへ火の元始末する間も有  つらん幸甚といふへし下市中は四方八面の出火にて火元の数  をしる者なし素り不始末の失火なれとも大震の変中なれは  何の御穿鑿もなかりし也下町は惣丸焼と伝ふへけれとも  左にあらす先火難なかりし町々は南にて唐人町《割書:上サンデンより|下ザコバ迄》広  岡町朝倉町は南輪《割書:本御|義共》西にて掛川町要法寺町境町八百  屋丁京町は焼たれとも御町会所御蔵共残る《割書:庭前枝木悉く|残る外に下市中》  《割書:一草一木残なし焼たる町々も|高潮入し土地はこと〳〵朽る》東にて農人町  《割書:サエンハ町境より|東松ヶ崎迄》同裏町  新町にては山田町筋鉄炮町残る下知村も上なる足軽町は  畠等多く家もまはらにて焼通しされは残りたり実に元禄  十一年以来の大火也 〇廿代町は震はかりにて火厄はなかりしに山田町なる質屋か蔵に  火入居て翌六日の朝内より燃出類焼す神明宮の社人某御  内陣より御厨子を出し後なる堀川の船中に守護する中  風烈しく吹出して御社も危かりしに鎮火の祈念におお祓  を繰返し丹誠を抽けれは忽風吹かわりて御宮をはしめ  秋葉山の小祠宮林の樹木其東西の近隣迄恙なかりし夫より           追々潮場にて枯る