翻刻
形二艘◦中屋形三艘◦小屋形五艘◦上荷艘一艘◦小船二拾
七艘◦菜円場にて◦大艜五艘◦中艜一艘◦大屋形二艘◦小
屋形七艘◦丸艗四艘◦小船二拾八艘◦ 〆九拾五艘
再云此外自船焼失の数しれかたし《割書:但東西浦々流失の|船数是又同断也》
〇菜園場横町北の小川端に紺屋又吾といふ者有かれか家のみ
震にも潰れす火にも残れるは珍事とて其状を聞くに
一年天満宮の葺替ありし時其古扮をもらひ受て葺たり
とも云又此家には祖先の掟にて年々の太神宮を集置俵に
納めて何俵も屋根裏に釣有よし此等の加護にやあらんと聞
しに又一説には御祓の活は此度の事にはあらて去る己酉の年
農人町裏町類焼したりし時《割書:火元は東|種崎町也》東にて家数少々残りし
内に百姓の鉄平と云者有此家の事にて有し由巷談まち〳〵
なりしかとも其穿鑿は益なけれは聞しまゝ記しぬ
再云御祓の事はいよ〳〵鉄平か家の事古扮は又吾が家の
事に相違なく又此横町家数百三十五軒の内又吾か家
み残り余は残らす類焼したりとかや頃日予の筆記
する事を聞伝へたりとて或者態々聞糺呉たりとて告
来りたれは其志も捨かたくて書加へ置り
〇山田町広小路なる御公札場《割書:瓦|葺》は震に潰れ且焼失もせしに
日ならす建替くれけるか納屋堀の御制札場《割書:板|葺》も類焼せしに